投資家の皆様へ

トップメッセージ

革新的なソリューションの提供とサステナビリティの取り組みを加速し事業成長と企業価値向上を目指します。 代表取締役会長 兼 社長 兼 CEO 近藤 尚孝

第83期の概況

当連結会計年度における世界景気は、一部の地域を除いて持ち直しの動きが継続したものの、欧米の景気動向や米中両国による輸出規制の影響、中東地域を巡り地政学リスクが高まる等、先行き不透明な状況が続きました。当企業グループを取り巻く事業環境は、エレクトロニクス分野では、シリコン半導体やSiC半導体用途の堅調な需要に支えられ、順調に推移しました。またモビリティ分野、一般産業分野においても、それぞれ底堅い需要により、安定的に推移しました。

このような状況の中、当企業グループでは、中期経営計画の経営目標達成に向け、技術革新に追随しうる高付加価値製品の増強・開発に取り組むとともに、生産性向上を図る等、製造・販売・開発が一体となって高付加価値化を加速することで、高度化する顧客ニーズに応え、事業機会を取り込んできました。

この結果、当連結会計年度は、売上高53,093百万円(前期比7.8%増)を達成し、また為替の影響や、販売構成差等による限界利益の増加等により、営業利益12,238百万円(同31.8%増)、経常利益13,480百万円(同32.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,960百万円(同32.7%増)となりました。

今後の見通し

今後の国内外の経営環境は、持ち直しの動きは継続しつつも、先行き不透明な状況が続くと予想されますが、当企業グループを取り巻く事業環境においては、エレクトロニクスやモビリティ、エネルギー等の産業を中心に、着実な需要が見込まれます。当企業グループでは、EVの需要鈍化等によりSiC半導体用途は調整局面を迎えるものの、シリコン半導体用途の需要は回復基調となり、冶金用等も堅調な需要を見込んでおります。

このような状況のもと、当企業グループは2030年経営Vision『「どこにもないものを、あるに」地球に優しい製品と技術で世界No.1』のもと、顧客ニーズに真摯に向き合い、先を見据えた製品・技術開発を通じて革新的なソリューションを提供するとともに、温室効果ガス排出量削減をはじめサステナビリティの取り組みを加速することで、高い付加価値を創造し、中長期的な事業成長と企業価値向上を目指してまいります。

これらを踏まえ、次期業績については、売上高520億円(前期比2.1%減)、営業利益100億円(同18.3%減)、経常利益98億円(同27.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益70億円(同29.7%減)を見込んでおります。なお、84期は減益の見込みではございますが、株主様の日頃のご支援にお応えするべく、配当額は83期と同額の145円とさせていただく予定です。

株主の皆様におかれましては、今後ともなお一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

2025年3月